社会と会社・・・
2016/04/30
2字熟語というのは、
意外と多いものですが、たいていは「議会」と「会議」のように、
なんとなく似た意味を持っているものです。
「会社」と「社会」とは、かなり違うように思えます。
斎藤毅『明治のことば』(講談社学術文庫)によると、
「会社」も「社会」も、本来は古代中国語の
「社」
に由来することばです。
古代中国語の「社」とは、土地の守り神のことを表します。
日本風に言えば「村の神様」のことで、
この神様をまつるための村人の集まりを
「会社」とか「社会」とか言ったようです。
つまり、この2つの熟語は、本来は同じ意味だったのです。
幕末になって西洋文明が日本へと押し寄せてくると、
西洋流の新しい概念を日本語に翻訳するために、
さまざまな工夫がなされました。
その中で、「会社」「社会」は、
目的を共有する人々の集団のことを表すことばとして
使われるようになります。
やがて「社会」の方が、人々の集団全体を表す
society
の訳語として定着するようになると、
「会社」の方は、営利を目的とした
人々の集団companyの訳語として
使われるようになっていきます。
「社会のため」と「会社のため」とは、
かなり違う意味で使われるようになりました。
営利企業に勤める1人として、
「会社」と「社会」の関係について、
一度ゆっくり考え直してみる必要がありそうです
意外と多いものですが、たいていは「議会」と「会議」のように、
なんとなく似た意味を持っているものです。
「会社」と「社会」とは、かなり違うように思えます。
斎藤毅『明治のことば』(講談社学術文庫)によると、
「会社」も「社会」も、本来は古代中国語の
「社」
に由来することばです。
古代中国語の「社」とは、土地の守り神のことを表します。
日本風に言えば「村の神様」のことで、
この神様をまつるための村人の集まりを
「会社」とか「社会」とか言ったようです。
つまり、この2つの熟語は、本来は同じ意味だったのです。
幕末になって西洋文明が日本へと押し寄せてくると、
西洋流の新しい概念を日本語に翻訳するために、
さまざまな工夫がなされました。
その中で、「会社」「社会」は、
目的を共有する人々の集団のことを表すことばとして
使われるようになります。
やがて「社会」の方が、人々の集団全体を表す
society
の訳語として定着するようになると、
「会社」の方は、営利を目的とした
人々の集団companyの訳語として
使われるようになっていきます。
「社会のため」と「会社のため」とは、
かなり違う意味で使われるようになりました。
営利企業に勤める1人として、
「会社」と「社会」の関係について、
一度ゆっくり考え直してみる必要がありそうです
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